デープ・パープル「Made In Japan」をハイレゾで聴く(1)
Med In Japan cover photo

ディープ・パープル「Made In Japan(邦題:Live In Japan)」
(1972年制作)が7形態で再発された。”ロック史上最高のライブ・アルバム”の名を欲しいままにしたレコーディング。スタジオ録音をも凌駕するその演奏はライブ盤の魅力を世界中に知らしめた。コンサート会場の武道館の名を世界に広めた事も忘れられない。ちなみに筆者はその武道館コンサートを72年にリアルタイムで楽しんだ一人である。
2枚組LP「ライブ・イン・ジャパン」は持っている。しかしアナログ盤は田舎(鹿沼)に疎開中。iTunes Libraryに加わえるため「Made In Japan」(96kHz/24bit)のハイレゾ音源をダウンロードした。

日本が5月28日発売、海外では5月19日だった。形態ごとの収録内容(リマスター、リミックス、収録曲、収録日等)の違いがややっこしく、Box Setなどの特典カードでダウンロード可能な音源の詳細などが曖昧。発表(2月末)と実物の商品(5月)にズレがあったため、WEBの情報も混乱していた。今回筆者自身もハイレゾ音源購入のために、「ダウンロード」(HDtracks、e-onkyoなど)と「Pure Audio」(Blu-ray Audio盤)の内容の違いをネットで比較・検討した。サイトによってダウンロードの内容に違いがある事、英国からは米国のHDtracksで「Made In Japan」購入が不可能な事。旧EMIとWarner Brosの販売テリトリの線引に起因する制限を目の当たりにすることが出来た。

Deep Purple 1972 (color)
                                        Deep Purple 1972年

検索をするなかで、「メイド・イン・ジャパン」関連の興味深い情報にも遭遇した。あとで詳述するが、その骨子だけ披露する。
■ 大阪公演の会場は両日(8月15、16日)とも大阪厚生年金会館(現大阪オリックス劇場)。バンド側の事情で来日が延期(5月→8月)されたが、延期前の会場は大阪フェス。以前から指摘があったが、これが混乱のもとになったようだ。
ライブレコーディングに関しても次の情報が明らかになった。
■ ミックスダウンは公演終了直後、東京で行われた。
■ マスターは一行と共に来日したマーティン・バーチが持ち帰った。
■ マルチマスターは日本で保管された。


<発売形態>
Deep Purple CD box set (rev)
[CD/DVD]
1. 4CD + DVD box set
2. 2CD Edition
3. 1CD Edition
[Vinyl (Analogue Record)]
4. 9LP box set
5. 2LP set
[Pure Audio]
6. Blu-Ray Audio disc (96kHz/24bit)
[Downloads]
7. 1CD Edition download (96kHz/24bit)
8. 2CD Edition download (96kHz/24bit)
(この他に、ダウンロード特典がありbox set及Pure Audio購入者は
Ⅳ-1 相当をダウンロードできる。)

<収録内容>
発売形態に応じて、収録内容に大きな違いがある。
■ Box Set (4CD、9LP): full 1972 tour – 2013 remix
■ 2CD Edition:original album 2013 remix + all encores
■ 1CD Edition及び2LP Edition:1972 mix(remaster
    of the original album)
■ Pure Audio (Blu-ray):2013 remix + 1972 mix(remaster
    of the original album)

【1972 mix & 2013 remix】
このインフォメーション不確かさが情報の錯綜につながった。
A) Martin Pullan 1972 mix
アナログ・マスターをリマスターした「1972年ミックス」、エンジニア:Martin Pullen
B) 2013 remix
1. オリジナル・マルチトラックからの「2013年新ミックス」、エンジニア:Kevin Shirley(box setの下記 Martin Pullen Mixを除く。)
2. Martin Pullen Mix(オリジナル・マルチトラックからの新ミックス&マスタリング)
Encores from the box set: Black Night (August 15, Osaka)
Encores from the box set: Speed King (August 17, Tokyo)
Encores from the box set: Lucille (August 16, Osaka)

Martin Pullan
Martin Pullan

<Download>
Deep Purpleのライセンス(Universal、Warner Bros)のテリトリの関係でサイトにより異なる。ダウンロード可能なサイトをあげておこう(価格は目安)。
HIGHRES Audio (独)1CD Edition ($30)、2CD Edition ($20)
Qubuz(仏)1CD Edition(¢17.48)
LINN(英)2CD Edition(£18)
HDtracks(米)1CD Edition($17.98)
e-onkyo(日)1CD Edition(¥2,571)
MORA(日)1CD Edition(¥2,571)

今回は日本のe-onkyoからダウンロードした。価格が高め、フォーマットがFLACのみなのが残念。米国HDtracksの早さにはかなわないが、FLACで約1.9GBなので20分弱でダウンロード完了。FLACのファイルはAudirvana Plusのファイルメニューから『Add files to iTunes』を使って登録。Audirvana Plusを起動しておけばAIFFなどと変わらずiTunesの操作で普通に再生出来る。

Audirvana Plus & Deep Purplr
<Impression>
試聴はMackBook Pro OS 10.7 + iTunes 11.2/Audirvana Plus 1.5 + AKG K-701で行った。
オリジナルの2枚組LPは手元に無いので、蔦屋でForever Youngシリーズで出た「Live In Japan」(2005年)を借りて比較試聴。蔦屋で借りたCDの音が良いのにまずビックリ。オリジナルミックスの高い評価に改めて納得した。ミックスを担当した一人、ロジャー・グローバーはハンド参加前はエンジニア、プロデューサーとしてのキャリアも積んでいるんだっけ。
さて「Made In Japan」(2014年)は曲間のMCや歓声・拍手の処理が「Live In Japan」のものと少し違う。聴感上の音量レベルも高く聴こえる。コンプレッサー処理でリッチーのギターやイアン・ペイスのスネアーの音が少しだけ前に出ている。レベルメーターで見るとわかるが通常CDの方がピークが高い。しかし聴感上では2014年のハイレゾ音源「Made In Japan」のほうが大きめに聴こえるのはこの処理のためか。RMEのDIGICheckで波形を見ると、曲目で異なるが「Made In Japan」の方がエコー成分が増えているのが分かる。「Live In Japan」より会場が広がって聴こえる。

Deep Purple On Stage
Deep Purple On Stage 1972年

ダウンロードは「1CD Edition」。マーティン・プレン(Martin Pullan)がオリジナル・アナログ・マスターをリマスターした音源「1972 Mix」なハズなのだが、どう聴いても違うミックスに聴こえる曲がある。2曲目の「Child In Time」がそれ。音が隅々までクリアーになっている。元の包み込まれる様なサウンドもいいが、マーティン・プレンの今風の音の立ったサウンドも好きだ。

「Made In Japan」をハイレゾで聴く(2)を読む
 
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