レッド・ツェッペリン 2014リマスター
Zep aircraft img

ロックの時代だった20世紀後半のミュージック・シーンを牽引したバンドの頂点に立つのがレッド・ゼッペリン。 ブログ記事『「祭典の日」をBlu-rayでみる』でも触れておいた「ジミー・ペイジはスタジオ9作品のデジタル・マスタリングを終えた...」(2014年1月31日追記)の後日談。今年3月にその発売計画が発表され、初期アルバム3作(1969年-1970年)がいよいよ6月4日に登場する。3作品にはそれぞれ未発表スタジオ音源や膨大なライブ・テイクのストックから選りすぐった秘蔵トラックで編纂した“コンパニオン・ディスク(お友達ディスク)”がペアリングされる。残りの6作品(オリジナル・アルバム)も時代順にリリースされる予定だ。

<レッド・ツェッペリンとハイレゾ>
Led Zeppelin & Jimy Page

彼等のオリジナル9作品のうちこれまでSACDやDVD-Audioで発売された作品は皆無。CD超のクオリティを持つハイレゾ音源は、現時点では2012年11月に発売された「祭典の日/Celebration Day」のBlu-ray/DVDによる映像作品のサウンドトラック(48kHz/24bit)しかない。
今回の発表では“コンパニオン”を含め、全てのトラックが96kHz/24bitのハイレゾ・ファイルでダウンロード販売される(一部除く)。ダウンロードがスタジオ作品では初のハイレゾ・リリースとなる。ファンの期待は大きい。

<デジタル・マスタリング>
全作品にジミー・ペイジ本人がかかわったデジタル・マスタリングは1994年以来20年振り。1994年の作業を担当したエンジニアは、米国スターリングサウンド(NYC)のジョージ・マリアーノ。彼は2013年6月に66才で死去した。
今回は秘蔵トラックを含め、膨大なデジタル・マスタリング作業が必要な大規模なプロジェクト。ジミー・ペイジの相方は、メトロポリス・マスタリング・スタジオのジョン・ディヴィスがを努めた。以前からツェッペリンのマスタリングを手掛けてきた最強のパートナーだ。2007年11月にリリースされたレッド・ツェッペリンのベスト「Mothership(2CD)」の全24トラックは二人の手にる新規デジタル・マスタリング。翌2008年11月発売のCDボックス「Definitive Collection Mini LP Replica(9CD/set)」のマスタリングや最新のライブ盤「祭典の日」2CDのマスタリングもジョン・ディヴィスが行っている。
デジタル・マスタリングはリニアーPCM 192kHz/24bitで行われた。ページも今年70才。自らがプロデューサー/バンドリーダー/作曲者/ギタリスト/録音ミキサーの立場で作業を監督するのは今回が最後。現時点で最良のフォーマットで作業するという強い意気込みが感じられる。

John Davis (M)
John Davis at Metropolis Mastering

<アーカイブ>
レッド・ゼッペリンのオリジナルマスター(2chのステレオに固定されたアナログの最終マスター:そこからマスタリング作業を経てカッテイングマスターが作られる)はアウトテイクとともに西ロンドンのアーカイブ倉庫に保管されている。そこは常温・常湿で厳重に管理された秘密の保管庫で、映画「ハリーポッター」のネガや英国を代表する工芸品も収められている。
ジミー・ペイジによると現時点でも9作品のマスターの状態は奇跡的に良く、問題があったのは「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」(1979)のみ。1978-1979年のテープには素材(接着剤)に欠陥があり、磁性体が剥離しかっていたため焼きを入れて補修する必要があったという。
ペイジとエンジニアのディヴィスは西ロンドンの外れ、チズウィックにある旧発電所の建物を改造したメトロポリス・スタジオの一室に籠って作業を開始した。実質的にプロジェクトがスタートしたのは2012年9月中旬。「祭典の日」の映画公開とライブ盤の発表が行われていた頃だ。
アウト・テイクやラフミックス全てを整理して「コンパニオン・ディスク」を制作するには膨大な時間がかかったと思われる。対象となったテープのかなりの部分は、ジミー・ペイジの手元にあった1/4インチ38cm/秒テープや19cm/秒テープが使われている。彼はビートルズやストーンズと違って自らがプロデゥーサーとなってレコーディングを進めた。このため彼の手元にはセッションごとに、沢山の確認用のラフミックスや別テイクのコピーが残された。

Led Zeppelin 02 (S)

<業界を飛び交う噂>
今業界がかたずをのんで見守っているのはAppleのiTunes Storeの動向だ。レッド・ツェッペリンのリマスター発売のタイミングに合わせてiTunes Storeがハイレゾ発売を開始するのではないかとの噂が飛び交っている。Appleは2012年からはじめた「Mastered For iTunes(MFiT)」でAACエンコーディングの最適化をスローガンに音源提供各社(3大メジャーも含め)から96/24、192/24のマスター(CD用カッティング・マスターの一段前)を集めまくっている。ハイレゾダウンロードのためのマスターの最大の集積場所は実はAppleのiTunes Store。どのタイミングでハイレゾダウンロード開始宣言を行うかは、アップルの胸先三寸。アップルレコードとの商標権問題を解決した直後に、ビートルズ発売の大キャンペーンを張って、劣勢だった日本市場を攻め落とした...。最強力のアーチストで新規カウンターをスタートさせるのが常道。iTunes Storeがハイレゾはじめれば、米国のHDTracksも日本のe-onkyoも最近DSDのダウンロード販売で話題の米国Acoustic Soundsも消し飛んでしまう。しばらくはApple天下のモノポリーに。・・・さてどうなることか???

<レッド・ツェッペリン 2014リマスター概要>
初期アルバム3作にそれぞれ“コンパニオン・ディスク(お友達盤)”と名付けた別ディスクがペアリングされる。既にロック系メディアには既出だが簡単に触れておこう。
Zep first 3 albums

■ 発売日:2014年6月4日
■ 発売タイトル:
「レッド・ゼッペリン I」+ コンパニオン・ディスク
「レッド・ゼッペリン II」+ コンパニオン・ディスク
「レッド・ゼッペリン III」+ コンパニオン・ディスク
■ パッケージ別概要:メディアごとの形態(『I』『II』『III』共通)。
<CD>
・シングルCD
・デラックスエディション(2CD)
<LP>
・シングルLP(180g重量盤)
・デラックスエディション(3LP 180g重量盤)
<ボックスセット>
 1. CD(ビニールスリーブ入り)
 2. 未発売マスターCD(紙ジャケット入り)
 3. 180g LP(スリーブは初回発売のレプリカ入)
 4. 180g LP x 2(未発売発売マスター)
 5. ダウンロードカード; 該当作品全コンテンツ 96kHz/24bit (ライブのみ48kHz/24bit)
 6. 70 page ブックレット、写真集他
<ダウンロード>
 コンパニオン含む全て 96kHz/24bit (ライブのみ48kHz/24bit)
 
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