Audio Accessory誌 No.152 特別付録CDを聴く
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音元出版のNetAudio編集長から季刊オーディオアクセサリー2014年4月号が送られてきた。特別付録のCD「究極のジャズ・リファレンス・ディスク」を聴いてほしいという。添付のディスクは4曲入りの通常CD。ハイレゾ音源の入ったDVDの付録が普通なのだがと思いながら開封。
「STUDIO DeDe Jazz Reference Disc」とある。早速CDPで再生してみた。結論からゆうとRedbook規格の音楽CD(CD-DA:16bit/44.1kHz)としては極上の音。目をつぶって聴くと、どの曲も高サンプリングレートのハイレゾ音源に聴こえる程クオリティが高い。CDをiTunesで取込み、Audirvana PlusからFireface UCXやBehringer SRC2496使って音を出しても印象は変わらない。演奏、録音、マスタリングの三拍子が揃わないとこうはいかない。記事を読んでみて分かったが、池袋でSTUDIO Dedeを主催し、自身もドラマーとして活躍する吉川昭仁(35才)が出演ミュージシャンのキャスティングから最後のマスタリングまで一貫して請け負った作品だ。

Studio Dede
STUDIO DeDe
録音はStudio Dede。本人もドラムスで2曲出演。(吉川氏は特待生でバークリー音楽大学でドラミングを学んだ経験もある優れたミュージシャン。)マスタリングも自ら担当している。出演者のキャスティングについては、「今回は人気アーチストの”◯◯っぽい”という感じのない、若手で個性のあるミュージシャンに声をかけたと。」語っている。ジャズ・リファレンスと言っても、バップ色の薄い『スムーズ・ジャズ』と呼べるような楽曲を揃え、「女性ヴォーカル+ピアノ・トリオ」 → 「ピアノ・トリオ」 → 「ベース・ソロ」 → 「ブラジリアン・ソング:女性ヴォーカル+ギター」と聴きやすく構成されている。
録音が行われたSTUDIO Dedeはマルチトラックのアナログ・レコーダー(16tr又は24tr)を常備。プロ垂涎のヴィンテージ機材でも知られるスタジオだ。最近ではマスタリングのクオリティの高さでもで注目を集めている。

<Jazz Refarence Disc収録曲>
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1. A Case of You(曲:Joni Michell)
三善香里(Vo)、田中さとこ(p)、芹澤薫樹 (b)、吉川昭仁 (ds)*
2. Freinds(曲:田中さとこ)
田中さとこ(p)、芹澤薫樹 (b)、吉川昭仁 (ds)*
3. 縹(曲:織原良次)
織原良次(Fretless Bass)
4. Por Toda Minha a Vida(曲:Antônio Carlos Jobim)
Nobie (v)、馬場孝喜 (g)
*ドラムセット:1.Pearl製、2.SONAR製(歌の伴奏とピアノトリオで異なる。)

<機材メモ&感想>
1) スタンウエイ・グランドの音が素晴らしい。中高音域はKorby Tubeマイク2本を使用。低音域は1930年代の伝説のヴィンテージ・マイクALTEC 639A リボンマイク(通称鉄仮面。中身はWestern Electric社製 )だ。ALTEC 639Aにはマイクプリアンプとして1950年代のAmpex 350/351レコーダーのプリアンプ(真空管)を組み合せる念の入れ方。スタンウエイの状態が良い事とスタジオのアコースティックの良さも加味されて、タッチが明確で深味のある音が出ている。
Altec 639A mic
ALTEC 639A
2) ジョニー・ミチェルのカバーを歌う三善香里とジョビンの曲を歌うNobie、どちらも声の質感が生々しい。米国のダイアナ・クラールやシェルビー・リンのレコーディングと比較したくなる様な日本離れした音だ。STUDIO DeDeのミキシングコンソールは70年代後期に作られたNEVE 5315(24in 4/2out)。これとは別にマイクプリアンプとして業界の伝説的名機NEVE1073が用意されている。組み合わせるのは1946年~1960年代半ばに製造されたチューブコンデンサーマイクの名作NEUMANN U47。この組み合わせが二人のヴォーカル録音に使われている。
3) 収録にはオープンリール・レコーダーのステューダーA-80が使われ、アナログでのマルチトラック録音となった。2インチ16トラックのヘッドがマウントされている。「アナログは倍音が豊かに録れて、音が本当に心地よくなる。」という吉川氏のポリシーどおりの結果がでている。「どこかでデジタルにしないと誰もが聴けるようにならない。そのためには良いデジタルの環境が必要・・・。」と語る。
Studer A-80 16tr
Studer A-80 Multi Track Recoder

16トラックのアナログデータをProTools Ver8 / HD3 Accelに引き渡すのに世界最高峰のADコンバーターと言われる英国のPrism Sound ADA-8(3台)を使うのもそのため。96kHz/24bitでAD変換処理された音は『なにも引かない、なにも足さない』状態に近いという。

<最後に>
宣伝のようになるが、30分足らずといえこれだけの音(楽曲や演奏の良さも含めて)が4つの演奏スタイルで手軽に聴けるディスクはなかなか無い。本誌の定価1,300円なら充分おつりがくる事請け合い。ぜひ手に取って聴いて欲しい。ちなみにマイクセッティング表はこちらから(ダウンロード可。)
AA誌152号
Audio Accessory 2014年 4月号
音元出版 価格:¥1,300 
 
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