「Girl Groups 50's & 60's」のプレイリスト作り
Spice Girls 2012
Spice Girls 2012年 Summer Olympics closing ceremony

現代のロック、ポップスに大きな影響を与えたウォール・オブ・サウンド。ハリウッドの録音スタジオGold Starにスポットライトを当て、その誕生の秘密の見てきた。今回はガール・グループのオムニバス制作にトライ。手元のiTunesライブラリーからガール・グループ関連の曲をピックアップして、プレイリストにしてみる。ベビーブーマー達を虜にした楽曲の魅力や曲が歌われた経緯を探ってみる。大ブームを生むのに大きなパワーとなった作家やプロデューサー達の動きが浮かび上がると思う。
プレイリストはCD-Rに焼く都合も有るのでポーズ(曲間)を入れて78分以内。AMラジオ全盛時代なので1曲3分以内というシングル盤ルールが貫かれているから、29~30曲は収録できるはず。下はオムニバス作りに必要だった(欠かせなかった)コンピレーションCD。

Girl Groupオムニバス
[Back to Mono]        [Girl Groups Vol.2]     [Will You Love Me..]

<Back to Mono>
フィル・スペクターの60年代の作品集。4枚組みCDセット。内1枚はXmasアルバム「A Christmas Gift For You」。残り3枚に全60曲が収められている。彼が関わった作品が年度順に収録され、60年代ガールポップを代表する名曲がぎっしり。ウォール・オブ・サウンドをたっぷり聴くためにここからプレイリストに11曲が入った。ちなみに「Back to Mono」はスタジオで3トラックレコーダーに録音したリズム、ストリングスなどを1トラックにまとめて伴奏としてモノにする時、フィル・スペクターが録音担当のラリー・レヴィンにかけたかけ声とのこと。
1990年、フィル・スペクターとラリー・レヴィンの二人は、長時間かけてフィレス時代の音源のCD用マスタリングを行なう。この時ハリウッドに保管されていたオリジナル・マスターが初めて使われた。それまではシングル盤やLP用に配布されたアナログ・テープ(標準的に5世代目のコピー)から各国でバラバラにCD化が行われていた。このマスターを使った4枚組CDセット「Back to Mono」が翌年ABKCOから発売される。以降ロネッツ、クリスタルズさらにXmasアルバムなどの音源は全てこの時のマスター(完全モノ版)が使われている。(英国のBob Ludwigものや最近のSony LegacyのVic Anesiniマスタリングを除く。)

<The Best Of The Girl Groups Vol.2 >
Rhinoによるガール・グループのコンピ第2集。マニア泣かせな集めにくい音源を収録しているのが第2集のほう。トーイズの「A Lover's Concerto」や音質の関係でエンジェルス(ジャケットの写真は彼等)の「My Boyfriend's Back」はここからピックアップ。全体の音量レベルもこのRhino盤を参考にした。

<Will You Love Me Tomorrow>
シュレルズの大ヒット「Will You Love Me Tomorrow」だけでなくポニーテールス、パリス・シスターズ、マーベレッツのヒットも収録されている。ロネッツはコルピックス時代のもの。スプリームスはモータウン契約前のザ・プライメッツ(The Primettes)の音源が入っている。レアな曲も入った2枚組。上記3アーチストの楽曲はこの盤を使用。

iTunes List
iTunes Music Libraryの一部

<収録曲メモ>
1. Will You Love Me Tomorrow (1961年)
シュレルズが歌い全米1位に。この曲がガール・グループのブームのきっかけになる。キャロル・キング&ジェリー・ゴフィンの作。
2. I Love How You Love Me (1961年)
フィレス以外でのフィル・スペクターの仕事。トップ10ヒット。Gold Starを録音で使用。同スタジオのスタン・ロスが担当。元テディ・ベアーズのリード・シンガー、アネットはカーラジオから流れてくるこの曲を初めて聴いた時「フィルの仕事だとすぐに分かった。彼は私の声を使って他の誰かに歌わせたのだと思った。懐かしさと悔しさで涙が止まらなかった。」と述べている。
3. Maybe (1958年)
まだドゥーアップのスタイルが強いが、ガール・グループの先駆けとなった名曲。
4. Baby, I Love You (1963年)
「Be My Baby」に続くロネッツのヒット。グリニッチ&ジェフ・バリー夫婦の曲。ウォール・オブ・サウンド全開。
5. Dedicated To The One I Love (1961年)
1959年録音の曲を再発売。再発で全米3位の大ヒットに。
6. Da Doo Ron Ron (1963年)
全米3位。ウォール・オブ・サウンドの完成形。グリニッチ&ジェフ・バリー夫婦の作。印象的ドラムはレッキング・クルーのハル・ブレナン。
7. Born To Be With You (1956年)
「Lollipop」や「Mr. Sandman」の大ヒットで知られるベテラン、コーデッツのコーラス。なかなか気持ちいい。
8. One Fine Day (1963年)
キャロル・キング&ジェリー・ゴフィンの作。プッチーニのオペラ「蝶々夫人」にヒントを得てかかれた。仮歌は消去されたがピアノのリフはデモ・テープのキャロル・キングの演奏がそのまま残された。プロデュースは「ライオンは寝ている」のトーケンズ。
9. The Boy I'm Gonna Marry (1963年)
ダーレン・ラヴはフィル・スペクターの大のお気に入り。時にはクリスタルズの代役も務める。この年作られた、Xmasアルバムでは唯一のオリジナル曲「 Christmas (Baby Please Come Home)」(後にU2もカバー)をまかされている。
10. Walking In The Rain (1964年)
冒頭の雨の音と雷鳴に聴覚えは無いだろうか。「悲しき雨音」もGold Star録音。カスケーズはスタン・ロスが録音を担当。効果音ライブラリーにあったものをレヴィンがロネッツに使った。
11. Sweet Talkin' Guy (1966年)
「My Sweet Lord」が彼女達の「He's So Fine」そっくりだったため盗作の疑いをかけられた。これはシフォンズが「One fine Day」に続きトップ10ヒットを記録した曲。
12. Girls Can Tell (1964年)(single unreleased)
クリスタルズ録音もロネッツ録音もどちらもお蔵入りとなった。この曲がウォール・オブ・サウンドの到達点と言う人もいる。作曲はグリニッチ&ジェフ・バリー夫婦。お蔵入りはフィレス七不思議の1つ。
13. My Boyfriend's Back (1963年)
全米1位を3週続けた大ヒット。もともとはシュレルズに提供するためにデモが作られた。
14. You Came,You Saw,You Conquered (1969年)
フィレス閉鎖後、ロニー・スペクターが単身A&Mへ移籍後にロネッツ名義で発表した作品。A&Mのエンジニアリング部門の責任者に就任していたラリー・レヴィン自ら録音を担当。当時ラジオ局の興味はジャニス・ジョプリンやグレイス・リック(Jefferson Airplane)に移り、見向きもされなかったと言う。
15. I Can Never Go Home More Anymore(1965年)
全米6位。プロデュースのシャドー・モートンとジェフ・バリーの共作。発売元のRed Birdレーベルはフィル・スペクターの師匠筋リーバー&ストーラーの設立。
16. A Fine, Fine Boy (1963年)
ダーレン・ラヴの熱唱。Xmasアルバムと同時期録音のせいもあってジャック・ニッチェのアレンジはほぼ同じ。サックスのブロウすごい。
17. Chapel of Love (1964年)
全米1位。グリニッチ&ジェフ・バリー夫婦の作。ロネッツに提供された楽曲。録音も彼等が先。しかしフィル・スペクターはシングル発売を見送る。リーバー&ストーラー組がシングル発売したものが大ヒットした。
18. Tell Him (1962年)
全米1位。ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーの曲。さすが粋。メンバーに男性が入っているがリード・ヴォーカルの夫で写真のみ。通常ガール・グループとして扱う。
19. Please Mr Postman 1961年
モータウン初の全米1位。後にビートルズ、カーペンターズにカバーされ不朽の名作となる。
20. Heat Wave (1963年)
全米4位の大ヒット。H-D-Hの曲。この他に代表曲は「Dancing In The Street」など。
21. Where Did Our Love Go (1964年)
スプリームスの全米1位の快進撃はこの曲で始まった。H-D-Hの曲。
22. Stop! In The Name Of Love (1965年)
全米1位。同じくH-D-Hの曲。
23. A Lover's Concerto (1965年)
全米2位。作者のSandy Linzer and Denny Randellが基にしたのは、J・S・バッハの「メヌエット ト長調 BWV Anh.II/114」。通称『バッハのメヌエット』。近年、この曲の作者はバッハではなくドレスデンでオルガン奏者とし活躍したクリスティアン・ペツォールトであることが判明した。
24. Born Too Late (1958年)
クリーブランド出身のポニーテイルスの歌った曲。トップ10ヒットを記録した。
25. He's A Rebel (1962年)
全米1位。作曲は歌手デビュー前のジーン・ピットニー。クリスタルズ名義ながら、実はレーベル・メイトのダーレン・ラヴ&ザ・ブロッサムズが歌っている。
26. You Can't Hurry Love (1966年)
全米1位。この曲でガール・グループの時代は幕を閉じたと言われる。印象的なベースのリズムはレッキング・クルーの女性ベーシスト、キャロル・ケイのもの。後年同じアレンジでフィル・コリンズがカバー。再び全米1位となっている。
27. Leader Of The Park (1964年)
全米1位。最後に並ぶ3曲はグリニッチ&ジェフ・バリー夫婦のペンによるもの。本作はプロデューサーのシャドー・モートンとの共作。残り2曲はフィル・スペクターと夫婦が共作している。
28. Be My Baby (1963年)
全米2位。ポップ・ミュージックが生んだ最高のシングル盤といわれる。
29. Then He Kissed Me (1963年) 
全米6位。ガールズ・ポップの最高傑作のひとつ。ザ・レッキング・クルーの演奏の中でも白眉の一枚。ザ・ビーチ・ボーイズや、ソニー&シェールもカバー。

<Girl Groups 50's & 60's Index>
Index List
 収録曲数:29曲  演奏時間:77分22秒(ポーズ含む)
 
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