MP3の特許ライセンスが終了した
mp3ロゴ
音声コーデックで広く使われている「MP3」の特許を保有するフランスの Technicolor(旧Thomson)のライセンスが2017年4月23日付けで終了したことが明らかになった。(GIGAZINE 2017/05/02)
開発元の独Fraunhoferは「約20年間、世界中のデファクトオーディオコーデックとして利用を支えたライセンシーに感謝する」としている。
MP3は"MPEG-1 Audio Layer-3"の略語。正式規格が公開されたのは1998年。ファイル容量(非圧縮のWAVの約1割)、容量の軽さに比較しての音質の良さから、あっという間にパソコンでの音楽試聴スタイルが広がって行った。1990年代後半はロスレスにしたくても、CPUパワー、HDD容量、HDD転送レートのすべに制約がありMP3が限界だった。高品質なMP3ではあったが、デジタルFMラジオやインタラクティブCD-ROM、DVDプレーヤーのオーディオトラックの規格にはMP3ではなくMP2が選ばれた。開発を主導したFraunhoferは開発費の回収の問題で財政破綻の危機に瀕した。しかしインターネットの世界では大成功を収める。Windows Media Playerなどの無料再生ソフトなどの登場などで人気を博したMP3は、音声フォーマットの実質上のデファクトスタンダード(業界標準)となった。しかしアングラ・サイトを通じてCDからMP3に変換された音楽ファイルがネットをつうじて大量に流出する事態をまねき、世界の音楽業界を震撼させた。また同時期にMP3を扱うナップスターなどの音楽配信サービスも登場する。2000年を境に押し寄せたこの「デジタル化の波」でCDなどのオーディオディスクの売上は21世紀に入り半減した。

1998年以降、FraunhoferとThomsonは資金回収のため、ソフトウエア開発者向けにMP3技術のライセンス販売を開始。ことあるごとにMP3に対してのライセンスの保有を主張し始めた。そこで生まれたのがライセンス・フリーの音声コーデックOgg Vorbis。無料MP3コーデック"LAME”も開発された。

iPod初号機

MP3の爆発的な人気を後押ししたのはアップルのiPodとiTunes。ちなみにアップル自体はiTunes Storeでの楽曲販売には音声コーデックにMP3ではなくAACを採用している。
今後は、ソフトやゲームにMP3デコーダーを利用する際のライセンス料支払う必要が無くなり、開発者を縛っていた足かせがとれてMP3形式のファイルを自由に使うことができるようになる。音声コーデックとしてはパリパリの現役。主要な音楽配信でもアマゾンやGoogle PlayはMP3。話題の音楽ストリーミングでもアップルのAAC、スポッティファイのOgg Vorbisと並びGoogle Play MusicはMP3を採用している。
 

関連記事
スポンサーサイト

<< アップルが音楽ファイルフォーマットFLACに完全対応か | ホーム | 「シカゴと23の誓い(Chicago II)」のリミックス(新ミックス)を聴く >>


trackback


この記事にtrackbackする(FC2ブログユーザー)