iPhone 7 お財布ケータイ(FeliCa)をサポート
Apple Phil Schiller
Apple Senior Vice President Phil Schiller

「アップルペイ(Apple Pay)に新しく加わる国の一つについて話したい。日本だ。」アップルのフィル・シラー上級副社長がこう語るとスクリーンに映されたスマホの画面に「Suica」のカードが現れた。9月8日午前2時(日本時間)に米サンフランシスコで開催されたアップルのスペシャルイベントでの一コマ。「日本のNFC*」であるソニーとJR東日本が推進してきた「フェリカ(FeliCa)」にiPhone 7シリーズが対応すること、日本国内でApple Payがスタートすることとが発表された。日本独自サービスであるにもかかわらず、アイフォーン7の目玉の一つとして会場の聴衆に大々的に紹介された。グローバル向けのイベントで特定地域向けの機能がアッピールされるのは極めて異例だ。

Suica on iPhone 7

一夜明けた9月9日付の日本の全国紙は新型のアイフォーン7が日本専用のサービスであるにもかかわらずFeliCaと呼ばれる技術方式に対応し、JR東日本が提供する「スイカ」に対応するお財布ケータイの機能をサポートすると大々的に報道。類似した機能であるApple Payも日本に導入されること伝えた。すでにiPhone 6にはType A/Bの通信規格(後述**)が搭載され、2014年10月から米国や英国で導入されている。この夏にはフランスなど9つの国と地域で利用可能となった。国内でアップルペイが開始されれば、日本は10か国目の対応国となる。

NFC Logo(小)
NFC Logo

*NFC(Near Field Communication)は、ソニーとフィリップス(現NXPセミコンダクターズ)が共同開発し、国際標準規格として承認された非接触ICカードの規格。
**世界に普及しているのはType A/Bと呼ばれる通信規格。共通規格であるが、欧州のISO14443 Type A(MIFAREの名称で知られる)と米国のISO14443 Type Bがある。日本ではソニーの独自規格FeliCaが主流(JR東日本のSuicaなど)。ちなみにFeliCaの通信部分はNFC の共通規格でNFC-F(Type F)で規定されている。同じ13.56MHzの帯域を使った非接触通信機能を持ちながらそのままでは互換性が無い。
iPhone 6 シリーズにはType A/Bの通信規格搭載されていた。世界で一般的な方式のサービスは日本ではそのまま利用できないという難点があった。日本を中心に展開されているフェリカにアイフォーンが対応するためにFeliCa用チップを内蔵する必要が有る。今回日本向けの商品にはその専用チップが搭載されている。フェリカ内蔵の携帯電話端末は「お財布ケータイ」と呼ばれ、米グーグルの基本ソフト、アンドロイドを搭載した国内向けスマートフォンの多くが対応済み。ただし海外での採用例はわずかで「日本技術のガラパゴス化の象徴」とも言われてきた。一方、アイフォーンはこれまで対応しておらず、利用者が購入をためらう一因となっていた。
どうやらこのFeliCa対応は日本向けiPhoneに限定された機能のようだとアップルにくわしいジャーナリストの林信行氏はTwitterなどで述べている。(日本で発売されるiPhoneは、日本市場に向けてFeliCaチップを搭載し、特別に対応させた別モデルとなるとのこと)。

iPhone7 & Suica

ところで2013年にチップ製造メーカー、上述のオランダのNXPセミコンダクターズと韓国のサムソン・エレクトロニクスがType FとType A/Bの両NFCに対応し、FeliCa独自の認証コマンドにも対応するNFCチップを開発した。このICの登場で日本向けと海外向けの端末の壁が消える可能性がでてきている。今回iPhone 7シリーズに搭載されたチップもこれのようで、アップルはFelicaだけでなく、国際的なNFC規格でのApple Pay日本導入の準備も進めているという。ちなみにAndroid OS機器でもこのチップを搭載しType A/BのNFC通信とともにFeliCa/Type Fに対応する動きが強まっている。
世界でのiPhoneの販売が苦戦するなか、アップルは日本でほぼ50%に近いと言われるスマートフォン市場のシェアを維持することができるのだろうか?
 
関連記事
スポンサーサイト

<< iPhone 7のNFCチップは世界共通でFeliCa対応と判明 | ホーム | アップル iPhone 7/7 plusが発表された >>


trackback


この記事にtrackbackする(FC2ブログユーザー)