ジョージ・ベンソン「Breezin'」とアル・シュミットのレコーディング
Breezin'

海外郵便小包でCDが届いた。2週間程前アマゾンで注文したジョージ・ベンソン「Breezin'」だ。発注していたのをすっかり忘れていた。 アマゾンのマーケットプレイスでは新品が廉価盤価格で手に入るのだが、欠点は海外の小売店が取り扱う商品のため到着まで2週間前後かかってしまう。
「Breezin'」を買おうと思った直接のきっかけは、ダイアナ・クラールの新作「ウォールフラワー」のハイレゾ版(48kHz/24bit)を購入したこと。どうしても比較したくなるのはベストセラーとなった「Look OF Love」。ダイアナ・クラールがスタンダードナンバーから選曲して、2001年に贅を尽くして録音したもの。同作品ののハイレゾ版(96kHz/24bit)とともに彼女のオランピア劇場での「ライブ・イン・パリ」(2002年)のCDも同時に購入した。

Diana Krall Live In Paris

どちらもプロデュースはトミー・リピューマ。そしてペアーを組んでレコーディングを行ったのがアル・シュミット。本来彼もプロデューサーだが、トミー・リピューマに請われレコーディングを担当。オランピア劇場でのライブ録音はアル・シュミットがイコライザーをほとんど使わず、マイクの選択とセッティングで音作りをしたため、濁りが少なく透明感のある分離の良い音が収録されている。拍手と歓声が無ければとてもライブとは思えないクリアさだ。LPはサウンドチェック用高音質盤として今でも高値で取引される。LPとレギュラーCDのみでの発売だが、どちらもハイレゾを凌駕する。
この2人のコンビが世界にその存在感を見せつけたのが「Breezin'」(1976年)だった。ジョージ・ベンソンが歌った「マスカレード」が全米No.1となっただけでなく、ポップ、ジャズ、R&B何れのチャートでもトップを記録し、歴代で最も売れたジャズアルバムとなった。2人の作り上げたサウンドはその後のジャズフュージョンのスタンダードとなっていく。我がライブラリーには未登録の重要作品の一枚だった。

Al Schmitt
Al Schmitt

CDからのRIPは普段通りMac専用のXLD(X Lossless Decoder)で行い、iTunesのライブラリーに登録した。音は予想通り、あまり自慢できるものではない。1994年発売の盤なのでダグ・サック(1936-2015)のマスタリングしたLPカッティング用マスターがそのまま使われている。そのため2曲目「This Masquerade」3曲目「Six To Four」6曲目「Lady」の収録レベル(音量)が低いのだ。音量的にレコードのトップを飾る「Breezin’」やLPのB面トップにあたる4曲目の「Affirmation」に比べると1.5dB(約18%)低い。構成上オープニング曲の迫力や音のキレは大切。ただしLPとCDは特性も異なるしA・B面という物理的な性格も異なる。2008年度盤は”Original Recording Remaster”となっているのでその辺が改善されているハズ。上記3曲はSound Studioで1.5dBアップのレベル調整を行った。
HDtracksから96kHz/24bitのハイレゾ版が発売されているが、これは2001年にリリースされたDVD−Aのマスターを使ったものらしい。「Breezin’」のDVD−Aの評判は良くないのでこれはパス。今触手が動いているのは、2014年に発売されたAudio Fidelity盤のSACD。スティーブ・ホフマンのマスタリング。Audio Fidelity盤にはアル・シュミットが手がけた5.1chのマルチチャンネルミックスが復活している(DVD-Aには5.1chが収録されていた)。サラウンドのマスタリングは生前のダグ・サック。5.1chはぜひ聴いてみたい。

Breezin' SACD
Audio Fidelity「Breezin'」SACD
 

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