AKG K701とヘッドホン・アンプ
SMSL SAPII(M)
注文していたヘッドホン・アンプが届いた。発送は中国の深圳から。オーディオでは始めての中華製品だ。到着まで8日程。価格は送料込みで8千数百円。最初は米国TI社の「TPA6120A2」というヘッドフォン・アンプ用ICを使ったキットを作ってみようと思っていた。「TPA6120A2」はソニーの高級ポータブルアンプ、PHA-1やPHA-2でも使用され、音が良いと評判のチップだ。キット自体は高く無いのだが、ボリューム、フューズ、接続端子や24Vの外部電源など必要な物を揃えてゆくと結構な出費と手間になる。厚手のアルミ・ケースにコンパクトに収まったS.M.S.L社のSAP2を見てしまうと完成品購入に気持ちが動く。米国のスタジオではミクサールームのヘッドフォンアンプとして、ベイヤーのDT 770とともに使われている紹介例もあり購入を決定した。大きさはタバコの箱を一回り大きくしたくらい。

<ヘッドフォンアンプの出番>
AKG K701
我が家で活躍中のAKGのK701はインピーダンスが62Ωで感度が93dBと低いので、ある程度力のあるヘッドフォン・アンプに繋がないと本領を発揮しないとされている。これまではRMEのFireFace UCXのフォーン端子に繋いであまり大きな不満を感じることは無かったが、さすがにダフト・パンクの「Random Access Memories」のハイレゾ音源(88.2kHz/24bit)ではK701を鳴らしきれていないことを実感させられた。特にネーサン・イーストのベースとジョン・ロビンソンのドラムスを中心にした分厚いリズム隊の再生だ。中低音の質感とともにリズム隊の音圧にリニアに追従出来ない。こんどこそ良質なヘッドフォンアンプの出番だ。

SAP2_使用環境

<FireFace UCXのベスト・パートナー>
すでにFireFace UCX、Behringer SRC2496、iFI-Audio nano iDSDなどDAC器機は手元にある環境。音源を再生するメディアプレーヤー(PCやMacで稼働)とデジタル接続する必要は無い。DAC器機でアナログ変換された出力を増幅するだけで良い。米国TI社の「TPA6120A2」という高音質帰還回路のICが使われてたS.M.S.L SAP2ならば、放送規格の600Ωにも対応するし、比較的安価で質の高い再生が期待出来る。アナログ増幅専用のヘッドフォンアンプを使うという目的にぴったり。外に持ち出すことは考えていないのでディスクトップタイプで正解だ。色は黒、銀、ゴールドとあるが黒がデフォルトで一番評判が良いようだ。

<音質評価>
音質は、おそらくHPA6120の音なのだろう、癖がないバランスのいい音。音場感はすっきりしすぎかも。フォルテシモが少し歪みっぽく聴こえるのも気になる。ただしならし運転(バーンイン)無しでの評価。これも100時間ぐらい使えば徐々に本来の音が顔を出すはず。ベーシックノイズは全く聴こえない。

<さすが中華>
最後に、S.M.S.L社(深圳市双木三林电子有限公司)は昨年からSAP2 PROという回路構成が異なる商品を同じ規格名で販売している。SAP2 PROは前段にバーブラウンのオペアンプOPA2604APを組込んだものでアップグレード版ともいえるものだが、SAP2かSAP2 PROかは実はシールを剥がして中を空けてみないと解らない。中華、不可解。
 
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