ティアーズ・フォー・フィアーズ「Songs From The Big Chair」をスティーブン・ウィルソン復刻で聴く
TFF Songs From The Big Chair

ティアーズ・フォー・フィアーズの2ndアルバム「Songs From The Big Chair(邦題:シャウト)」(96kHz/24bit)をHDtracksで購入した。ティアーズ・フォー・フィアーズは80年代半ばを中心に活躍した英国のシンセポップデュオ。2曲の全米No.1シングル、アルバムも全米No.1。全世界に彼らの名を知らしめた名盤だ。日本でも本作からシングルカットされた「シャウト」や「ルール・ザ・ワールド」がCMソングに度々使われ、聴き覚えのある人も多いハズ。
スティーブン・ウイルソンの復刻がついに80年代作品でおこなわれたというのが購入動機。スティーブン・ウイルソンはイエス「危機」などプログレ復刻で一躍ハイレゾ界の寵児となった英国のミュージシャン/エンジニアだ。ダウンロードは米国のHDtracksから。日本のmoraやe-onkyoではまだ販売されていない(2014/12/20現在)。来年「Everybody Wants To Rule The World」発売30周年を迎えるのを記念して、ボックスセットとBDオーディオ(HFPA)が11月に発売されたが、そのハイレゾ音源の配信だ。


Steven Wilson Mag Cover
S.Wilson on Classic Rock Magazine
私のライブラリーでもカーペンターズ「Singles1969-1981」」を例外にすれば80年代のハイレゾ・リイシューは今回初。この作品が発売された1985年はアナログ録音から急激にデジタル録音に移行していき、サウンドの変化が大きかった時代。本作はまさにアナログとデジタルの間に位置する。
名作のデジタルリマスターで新ミックスの人気が高いのは音の鮮度が全く違うから。お金も時間もかかるが、マルチをミックスして作るデジタルマスターは劣化の要素がないうえ、最新技術をふんだんに使える。ただし保存状態の良いマルチトラックテープやアーチスト本人又はプロデューサーがかかわるなど条件が難しい。依頼主のユニバーサル・ミュージックから提示された何作かの候補作品からスティーブン・ウィルソンは本作を選んだと聞く。プログレかと思うくらい凝った構成で何とも言えない独特なポップ感覚がある。彼がこの作品を選んだのも分かる気がする。マルチは24、48、78トラックと様々に分かれており、しかも世界各国に散らばっていて集めるのが大仕事だったと言う。

TFF Shout
Cover Photo "Shout"
リーダーのローランド・オーザバル(vo, g)は「98%は集めてもらったが、誤摩化した部分も少しある。彼には感謝している。」と語り、さらに「彼のミックスで”The Working Hour”(2曲目)がこんなに良い曲だったのかと初めて気付いた。」とも述べている。元の素材以上のものを引き出すと云われるスティーヴンの巧みの技に納得したようだ。スティーブン・ウィルソンは80年代サウンドに独特の深いエコーを生かしたミックスを心掛けたという。新ミックスはCDに比べると僅かに音量が低く感じられるが、ボリュームを少し上げるとアナログ盤のように腰の座った演奏が出現する。スティーブン・ミックスとともに、全8曲はオリジナルマスター(1/2インチ 76cm/sec)がフラットトランスファーで収録された。
 
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