ジョン・レノン「イマジン」をハイレゾで聴く
イマジン 表ジャケット

ジョン・レノンのソロ作品のなかで最も人気の高い「イマジン」をハイレゾでダウンロードした。表題曲「イマジン(Imagine)」は誰でも知るポピュラー名曲。またアルバム中の「ジェラス・ガイ(Jealous Guy)」はジョンが凶弾に倒れた直後、ロキシー・ミュージック (Roxy Music)が追悼のためカバー。翌年(1981年)1月に全英NO.1となった名曲だ。ちなみにカバーフォトに使われたのはポラロイドで撮ったアンディー・ウォーホールの写真。アルバムのイメージに欠かすことができない。
ハイレゾ配信は唐突であった。ジョンの誕生日、10月9日に配信開始。生誕70周年を記念して発売された「ジョン・レノンBOX (John Lennon Box)」(オリジナルアルバム8作+アルバム未収録シングル集+レア曲集 計11枚組)のため作られた、2010年リマスターが音源に使われた。
レッド・ツエッペリンの様な派手な事前告知は一切無し。販売元のユニバーサル・ジャパンのサイトでも10/7付けで『ジョン・レノンのスタジオ・アルバムと編集盤が初ハイレゾ化、第1弾は《イマジン》と《ロックン・ロール》<海外プレス・リリース訳>』という短いニュースがアップされていただけ。いかに余裕が無い発表だったか分かる。HDtracksのニュースレターが無ければ知らないままだった。

Lennon_imagine_lyrics

下記タイトルが現在配信中だ(96kHz/24bit 一部除く。)
「イマジン(Imagine)」
「ロックン・ロール(Rock'n'Roll)」
「マインド・ゲームス(Mind Games)」
「心の壁・愛の橋 (Walls and Bridges)」
「ダブル・ファンタジー (Double Fantasy)」
「ジョンの魂 (John Lennon/Plastic Ono Band)」
「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ(Sometime in NYC)」
「ミルク・アンド・ハニー (Milk and Hone)」
(2010年にリリースされた編集盤、いずれも44.1kHz/24bit)
「パワー・トゥ・ザ・ピープル (Power to the People)(15曲入)」
「ギミ・サム・トゥルース (Gimme Some Trueth)(72曲入)」
(2010年に発売されたBOXのハイレゾ配信)   
「ジョン・レノンBOX (John Lennon Box)」
(オリジナルアルバム8作+アルバム未収録シングル集+レア曲)

<FLAC音源をiTunesに登録>
AudirvanPlus Imajine

今回は事情があり「イマジン」はe-onkyoからダウンロードした。フォーマットはFLAC。iTunesはFLACを受け付けない。そのままでは再生も不可なので、通常はフリーのXLD(X Lossless Decoder)などでAIFFかALAC(Appleロスレス)に変換して使う。当方にはAudirvana Plusという強い味方がいる。Audirvana Plusを起動して「Add files to iTunes」を呼び出して登録すればOK。プロクシー(代理ファイル)を作成して、それをiTunesに登録する仕掛けを使う。

Audirvana add iTunes

Macの♫ミュージックにある「iTunes」フォルダの並びに「Audirvan Proxies」フォルダが作られる。内部に該当ファイルが入った記憶装置(内蔵HDDまたは外部HDD)ごとのフォルダが作られ、その中にアルバム名で整理されたプロクシーファイルが入っている。拡張子は”.4ma”なのでALACのファイル。登録する画面で、プロクシーのサイズを調整出来る。最小サイズに設定するのが吉。この場合サイズは1曲850kB。画像データも管理しているので充分小さい。ハイレゾファイルはなるべく内蔵HDDに置きたくないので、最近のものは全てLaCie 2.5インチポータブルHDDに収容。FLACの登録はAudirvan。AIFF・ALACはiTunesで登録というルールが身に付きはじめている。Audirvana Plusが起動していれば、登録したファイルは実際のサンプルレートで。iTunesだけの場合は44.1kHzで再生される。以前はiTunes単独では認識されるが再生不可だった。Audirvanaのヴァージョンアップでプロクシーの構造が改善されたようだ。現在ではiOS(iPhone 5)に転送して問題なく再生出来る。

<Recordings>
ティットネス・ハウス
Tittenhurst Park, Ascot, Berkshire, UK

「イマジン」(1971年)の録音は、ギターにジョージ・ハリスン、ベースはクラウス・フォアマン、ドラムスにはアラン・ホワイト、ピアノにはニッキー・ホプキンスなど、錚々たるメンバーが参加した。1971年6月~7月にかけて、ロンドンから40kmのジョン・レノンの私邸(ティットネス・パーク)に設けられたアスコット・スタジオでベーシックトラックの録音がスタートした。前作と同じくプロデューサーにフィル・スペクターを起用。「ジョンの魂」では、仕上げ近くに関わっただけだが、本作ではベーシックトラックの録音から参加している。録音は8トラックで行われた。アスコットの設備を簡単に紹介。マルチレコーダーは3M社の3M-56(1inch 8トラック)。アップル・スタジオが16トラックのものに入れ替えたため運ばれてきた。調整卓はCadacモジュールを組み込んだ16chのもの。マスタリング用の2chレコーダーはスチューダーB62だ。
ジョン・レノン at Ascot Studio(S)
John Lennon at Ascot studio

7月初旬にニューヨークのレコード・プラントでサックスやオケの追加録音が行われる。サックスはキング・カーティス。1時間足らずで「イッツ・ソー・ハード(It's So Hard)」「兵隊にはなりたくない(I Don't Want to Be A Soldier)」の2曲を録り終えた。残念なことに彼はこのセッションの後、8月に殺人事件で亡くなっている。
ハイレゾ化でアルバム全体の音の鮮度が極めて高くなっているが、ビット深度が16bitから24bitに上がった恩恵を最も受けたのは「眠れるかい?(How Do You Sleep?)」の冒頭。ニューヨーク・フィルのピックアップメンバーによるオケの私語を交えたノイズで始まるがその臨場感はスゴイ。さらにこれまでリズムに隠れて聴こえなかったストリングスが見事に浮かび上がってくる。「ジェラス・ガイ(Jealous Guy)」のオケの流れも印象的だ。
ところでこの作品、オリジナルは2chステレオと4chクアドラフォニックが作られたと言うが4chヴァージョンの復活は無いのだろうか。

<Steinway Baby Grand>
ジョン・レノンとスタンウエイ
Lennon recorded the Imagine album in Ascot

名曲「イマジン」と「オーマイラヴ」でジョンが弾いたスタインウエイの白のベイビー・グランドはジョンがヨーコに誕生祝いで送ったもの。現在はヨーコが住むニューヨークのダコタハウスにある。「イマジン」を作曲するのに使ったのは茶色のスタインウエイのアップライト。同じティットネス・パークの邸宅に置かれていた。2000年にオークションに出品され、今はジョージ・マイケルの手にある。 
 
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