続・Fireface UCX と Audirvana Plus の危険な関係
Fireface UCXイメージ
Fireface UCXで発生していた「ポチッ」とか「プチッ」というノイズの問題が解決した。Audirvana PlusのPreferencesパネルを開けて「Direct Mode」のチェックを外すと問題のノイズが止まる。同ソフトの「ダイレクトモード」が原因だった。ある種のユーザー設定ミスと言っていい。非対応の機器に不適切なモードを設定したため発生したノイズだった。データ化けが音に現れたら、それはノイズで、その音は「ノイズが乗っている」と判断される。
「ダイレクトモード」はAudirvana PlusがOS XのオーディオAPI(インタフェースの仕様)であるCore Audioをバイパスしてオーディオデバイス(DACなどのドライバー)に直接アクセスする仕組み。音質の向上に効果があるとされるが、OSの一部であるCoreAudioを全てスキップするため、適切に扱わないとディバイスが不安定になったり、異常動作を引き起こす可能性がある。
OSX image

音の入出力を管理するCoreAudioは、AU(Audio Unit:信号処理)とHAL(ドライバやDAC管理)の二つの機能がある。イコライザなどのエフェクターやミキシングなどを処理しているAUをスキップしてHALに送る仕組みがインテジャーモード。CoreAudioの仕組みの一部で、これを利用すれば、音質劣化を気にせずにすむ。インテジャーモードはAudio Class対応機器を使えばで利用できる。売り物の一つにしていたインテジャーモードがMac OS X 10.7 Lionで使用出来なくなったため、Audirvana Plusは独自規格のダイレクトモードを新たに付加した。(インテジャーモードはMac OS X 10.9 Mavericksになって復活している。)

<ダイレクトモード>
ダイレクトモードもインテジャーモードと同じAudio Class対応のUSB機器を接続することで利用出来る。192/24まで対応するのはUSB Audio Class 2.0対応の機器。専用ドライバーのインストールを必要しない。必要とするUSB-DACはダイレクトモードでは動作しない確率が高い。ダイレクトモードの正確な動作条件を調べるために、Audirvanaに詳しい佐々木 喜洋氏のブログ「Music To Go」を閲覧にさせてもらった。しかし”ダイレクトモードの使用条件はインテジャーモードと同じ・・・。”に取り消し線が引かれていたりして、その辺が曖昧だったので少々残念。

エラーメッセージ

基本的にダイレクトモードの対応機器でないものは『この器機はDirect Mode非対応。使用するにはプリファレンスでDirect Modeを選択しないこと。』の警告が出ることになっているハズだと思うのだが。
Eastern Electric社の MiniMaxDAC PlusやChord社のQuteHDなどの非対応機(?)は、ダイレクトモードを選択すると音が出ないという報告がネットにあがっている。

<Fireface UCX と Direct Mode>
Audirvana Plus + Paul McCartney

Fireface UCXは問題無くダイレクトモードで接続出来てしまうから困る。ノイズのトラブルに見舞われるのは24/48以上のハイレゾ音源を再生した場合だけ。しかも音源のごく一部にしかノイズが乗らないからやっかい。USBドライバーの更新を行って分かったが、Babyface、Fireface UC/UCX/802/UFXの5機種は同じドラバーを使用している。上記のトラブルをネットで検索してみたが、Babyfaceで2件。Fireface UCも2件見付けることができた。いづれもAudirvana Plusでダイレクトモードを選択したために起きたと思われるノイズの症例だ。

<Fireface UCX と CCモード>
Fireface UCXには問題のダイレクトモードもインテジャーモードもそのまま使える機能が組み込まれている。iPadなどのiOS用に用意されたCCモード(USBクラス・コンプライアント・モード)がそれ。まさにOS標準ドライバーでUCXを利用するモード。モードの有効・無効はフロントパネルのエンコーダー・ノブから行える。(現在はBabyfaceやUFXもファームウェアアップデートでCCモード対応可能になった。)ただし上限24bit/96kまでの帯域制限となる。Direct Mode+Integer modeが有効になった証にAudirvana Plusの表示窓にINTが表示されたのは確認済み。
CCモードで接続する場合、ハードウェア本来の性能をフルに発揮することができず、本来の再生音で鳴らしたり、制作環境に必要なレイテンシー(遅延)を小さくするという目的には合致しにくくなってしまう。

<USB Port>
Mac side view

トラブルを切り分けるため、機器の接続のための様々な要素をチェックした。中でも特にも厳重にチェックしたのはUSB端子。音にこだわるのだったらUSBポートは直接影響する。
今回私の使用した環境をあげておく。
【使用環境】
・MacBook Pro Late 2011
・CPU Intel Core i7(2.8Ghz)
・Memory:8GB RAM
・OSX 10.7.5 Lion
正面から見て左側に2つのUSBポートが並んでいるが、奥の方が音が良い。システム情報から「システムレポート」を見てみると、手前のUSBポートにつながるバスにはキーボード/トラックパッドさらにBlutoothのホストコントローラが内部的に接続されている。さらにFacetime用内蔵カメラが繋がっている。MacBook Proは音楽専用機でもあり、通常はBlutoothはOffにしている。
一方奥のUSBポートつながるバスには赤外線(IR)レシーバーがつながるだけ。すでにLionでは使われなくなったFront Row/ Apple Remote (リモートコントロール) という過去の遺物のための赤外線レシーバーだ。OFFにするには「システム環境設定」の中の「セキュリティとプライバシー」から行うが、若干手順が多い。『OS X Mountain Lion: 赤外線レシーバーの入/切を切り替える』を参照して欲しい。LionもMavericksも手順は同じ。やってみると分かるが、高級ケーブルに換えたくらいの効果がある。

<Audirvana Plusの設定>
Audirvana Plus Preference panel

Prefarenceパネルの<Audio System>を開き[Low level Playback Options]で行う。「Direct Mode」のチェックは外す。唯一チェックが入っているのは「Exclusive access mode」のみ。余計な割り込み音を挟まない便利な機能。チェックを入れると、Audirvana Plusで再生している間は、他のアプリからの音はDACを通さずMac本体から出る。設定後は必ずアプリを再起動。結果をアプリに反映させること。
 
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